中学地理|日本の諸地域
中国・四国地方は、
なぜ地域ごとに気候と産業が違う?
瀬戸内海をはさんだ中国地方と四国地方。9県の位置を確かめ、山地・海・気候と、農業や工業のつながりを考えながら学びます。
- 9県を地図で確認
- 気候の違いを比較
- 農業を統計で確認
- 瀬戸内の工業を学ぶ
1|中国・四国地方はどこ?
瀬戸内海をはさんだ9県
中国地方は鳥取・島根・岡山・広島・山口の5県、四国地方は徳島・香川・愛媛・高知の4県です。2つの地域の間には瀬戸内海があります。
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海をはさんだ2つの地域
中国・四国地方は、日本をいくつかのまとまりに分けたときの1つの地方区分です。このうち、本州の西部にある地域を中国地方、その南側で瀬戸内海をはさんだ島を中心とする地域を四国地方とよびます。2つはまとめて中国・四国地方とよばれますが、位置する陸地のちがいから、中国地方と四国地方に分けられます。
瀬戸内海をはさんで北側と南側にある2つの地域は、どのように区分されますか。
中国・四国地方は1つの広いまとまりですが、瀬戸内海をはさんで別の陸地に位置します。本州の西部が中国地方、その南側の島を中心とするまとまりが四国地方です。海をはさんだ位置関係と陸地のちがいを結びつけると、2つの地域区分を理解できます。
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県のまとまりを比べる
中国地方には、鳥取県・島根県・岡山県・広島県・山口県の5つの県があります。四国地方には、徳島県・香川県・愛媛県・高知県の4つの県があります。これら9つの県をまとめて中国・四国地方とよび、その中を5県の中国地方と4県の四国地方に分けています。
9つの県を中国地方と四国地方に分ける整理として、もっとも適切なものはどれですか。
中国・四国地方という名称は、9つの県をふくむ広域のまとまりを示します。その内部では、鳥取県・島根県・岡山県・広島県・山口県が中国地方、残る4県が四国地方です。全体の名称と、その中にある2つの地域区分を区別することが大切です。
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橋で結ばれても残る区分
中国地方と四国地方のあいだには瀬戸内海があり、かつては船が人や物の移動を支えてきました。その後、本州四国連絡橋がつくられ、道路や鉄道で2つの地域を行き来しやすくなりました。交流が深まっても、本州西部の中国地方と、四国を中心とする四国地方という地域区分は保たれています。
橋の建設後も2つの地域区分が保たれていることを、どのように説明できますか。
本州四国連絡橋は、海をはさんだ2つの地域の交通を便利にしました。しかし、橋は地域間の交流を変えるものであり、本州西部と四国という陸地の位置を変えるものではありません。交通上のつながりと地理上の区分を分けて考えると、2つの地方がまとめてよばれながらも別に区分されることがわかります。
2|9県を地図で見てみよう
中国5県と四国4県を位置で覚える
中国地方と四国地方は海で分かれていますが、本州四国連絡橋などによって人や物の行き来がしやすくなっています。地図では瀬戸内海をはさんだ位置関係に注目しましょう。
3|山地と海が気候を分ける
日本海側・瀬戸内・太平洋側で雨の降り方が違う
中国・四国地方では山地の影響によって降水量に違いがあります。とくに瀬戸内海周辺は、山地が湿った空気をさえぎるため、降水量が比較的少ない地域です。
日本海側:雨や雪が多い地域 / 瀬戸内:雨が比較的少ない / 太平洋側:暖かく雨の多い地域もある
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降水量が少ない地域
中国・四国地方には、1年を通して降水量が比較的少ない地域があります。とくに瀬戸内海の周辺では、山地が雨雲をさえぎるためです。このような気候は農業や生活にも影響します。
瀬戸内海の周辺で降水量が少ない理由は何ですか。
山地が湿った空気をさえぎるため、瀬戸内海の周辺では降水量が少なくなります。
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少ない雨への工夫
雨が少ない地域では、水をむだなく使う工夫が大切です。ため池や用水路などが整備されてきました。自然に合わせた暮らしが続けられています。
雨が少ない地域でため池などが整備された目的は何ですか。
降水量が少ない地域では、水を確保する工夫が生活や農業を支えています。
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気候と地域の特色
中国・四国地方でも、地域によって降水量は異なります。日本海側では雨や雪が多い地域があります。同じ地方でも気候に違いがあります。
中国・四国地方について正しいものはどれですか。
中国・四国地方には降水量が少ない地域もあれば、雨や雪が多い地域もあります。地域ごとの違いを理解することが大切です。
4|気候を生かした農業
雨や日照の違いが、育てる作物の違いにつながる
瀬戸内海周辺では、雨が比較的少なく日照時間が長い気候を生かした果樹栽培が行われています。日本海側では、水を利用しやすい地域で米づくりも行われます。
広島県・かき類94,290t全国1位
岡山県・ぶどう210億円2024年・全国3位
愛媛県・みかん222億円2024年・全国3位
鳥取県・日本なし55億円2024年・全国3位
気候の違い → 水や日照の条件が違う → 作られる農産物や産業にも違いが生まれる
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気候と果樹
瀬戸内海の周辺は雨が比較的少なく、日照時間が長い地域があります。このような気候をいかして、みかんなどの果樹栽培が行われています。自然の特色が産業につながっています。
果樹栽培が発達した理由は何ですか。
雨が比較的少なく日照時間が長い気候は、みかんなどの果樹を育てるのに適しています。
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雨と米づくり
中国地方の日本海側は雨や雪が多い地域があります。水を利用しやすい場所では水田が広がっています。気候の違いによって産業の特色も変わります。
水田が広がる理由として適切なものはどれですか。
米づくりには水が必要です。雨や雪が多く水を利用しやすい地域では水田が発達します。
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気候と産業のつながり
中国・四国地方では、地域によって降水量や気温が異なります。そのため、育てられる農作物や行われる産業にも違いがみられます。気候と産業は深く関係しています。
中国・四国地方で産業に違いがみられる理由は何ですか。
気候が異なると、育つ農作物や産業の特色も変わります。自然と産業を結びつけて考えることが大切です。
5|瀬戸内海沿岸の工業
港・広い工場用地・海上輸送が工業を支える
瀬戸内海沿岸には瀬戸内工業地域が広がっています。波が比較的おだやかな海を利用した輸送、埋め立てによる工場用地、港の近くに工場を配置できることなどが工業の発達につながりました。
岡山県・鉄鋼1,516,122百万円2023年・全国5位
山口県・化学工業製品2,104,615百万円2023年・全国5位
港に近い + 船で大量輸送できる + 工場が集まる → 瀬戸内海沿岸で工業が発達
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海上輸送と広い工場
瀬戸内海の沿岸は、波がくらべておだやかで、船が利用しやすい場所です。沿岸部では海をうめ立てて広い土地をつくり、港と工場を近くに配置できました。大量の原料や製品を船で運べることと、工場用地を確保できることが結びつき、沿岸に工業が発達しました。
瀬戸内海沿岸に大きな工場が立地しやすかった理由として、もっとも適切なものはどれですか。
大型工場には、広い用地と大量の物資を運ぶ手段が必要です。瀬戸内海沿岸では、おだやかな海をいかした船の輸送と、うめ立て地に港と工場を近接させられることが、2つの条件をともに満たしました。海上輸送と土地利用を関連づけると、沿岸での工業発達を説明できます。
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原料から製品までの流れ
瀬戸内海沿岸には、鉄鋼・石油化学・造船などの工業がみられます。これらの工場では、鉄鉱石や原油などの重くかさばる原料を大型船で港へ運び、近くの工場で加工できます。できた鉄鋼や化学製品は、船や道路を使ってほかの工場や消費地へ送られます。
原料の到着から製品の出荷までの流れとして、もっとも適切なものはどれですか。
鉄鉱石や原油のような原料は、1度に大量に運べる船と相性がよい物資です。港と工場が近ければ、原料を荷揚げしてから加工するまでの移動を短くでき、製品の出荷にも船や道路を使えます。この原料輸送・加工・製品出荷のつながりが、瀬戸内海沿岸の工業を支えています。
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工場をつなぐ臨海部
瀬戸内海沿岸の臨海部には、原料から素材をつくる工場と、その素材を利用して別の製品をつくる工場があります。たとえば、ある工場でつくられた鉄鋼や化学材料が、近くの機械工場や造船所へ運ばれて使われます。港・道路・工場が近い範囲に集まり、材料を受け渡ししやすいことが、地域全体の生産を支えています。
臨海部に複数の工場が集まることには、どのような利点がありますか。
素材工場と、その素材を使う工場が近ければ、材料を運ぶ距離や時間を短くできます。さらに、港から原料を受け入れ、道路などで工場間をつなぐことで、それぞれが得意な工程を担当できます。工場の集積と交通網の組み合わせが、瀬戸内海沿岸の工業地域の生産力を高めています。
6|地域の違いをつなげて考えよう
中国・四国地方の特色は「山地と海」から見えてくる
同じ中国・四国地方でも、気候も産業も一つではありません。山地が雨の降り方を変え、瀬戸内海は交通や工業を支えています。地形 → 気候 → 農業・工業とつなげると、地域ごとの特色が理解しやすくなります。
山地と海の位置 → 気候の違い → 農業の違い + 瀬戸内海の交通 → 工業の発達
まとめ
9県を覚えるだけでなく、自然と産業の関係を見る
中国・四国地方は、中国5県と四国4県からなり、瀬戸内海をはさんで向かい合っています。山地によって気候が変わり、その違いが農業に表れます。また瀬戸内海沿岸では、港や海上輸送を生かした工業が発達しています。地図・気候・産業を一緒に見ることがポイントです。